#0310 凛と燦と-rintosanto-
かおりと-kaorito-は日本国内に自生・栽培している植物から抽出した精油や、古くから日本に根付いている香りを使い、メッセージ性のあるオリジナルブレンド精油を展開していきます。
構想順に番号をつけているのですが、今日は#0310凛と燦と-rintosanto-のご紹介。
数字4つのうち前2つが構想順を示し、後ろの2つが調香の回数を示しています。
この香りは3番目の構想ではあるけれど、一番最初に調香に取り掛かった香り。そしてすっごい苦戦した香りでもありました。
海外の精油は、ブレンドするとどんな香になるか経験値が多いのでわかるのですが、日本の精油はまだまだ未知の世界で、単体では甘さの強い柑橘系の精油も他のものと併せると酸味のある香りが勝ってしまうなど意外なことがたくさん起こりました。
そして、できた!と思っても1週間寝かせると香りが変わってしまう。調香の難しさと、面白さを学ばせてくれた香りでもありました。
実は10回調整する中で、香りのイメージの大きな方向転換もしました。何度も何度も。私のプライドをかけて。香りへの愛を込めて。
出来上がった香りは、ユズやホウショウの優しくも澄み渡った香りから、ヒバのどっしりした香りへ移り行くものになりました。
真剣な気持ちを大切にする香り
本当はプライドという名前の予定でした。
「あなたへの愛こそが私のプライド」
今井美樹さんの歌に出てくる歌詞ですが、”あなた”って人のことだけじゃなく、仕事だったり趣味だったり、もちろん愛する人だったりに置き換えても心に響くフレーズで、この香りのイメージにもピッタリだったんです。
本気であればあるほど、切なかったり、悔しかったり、逃げ出したくなったり。涙が出たり。
それでも、好きだからあきらめきれず、また正面から向き合ってとことんやっていく。好きだから、本気だから、投げ出したいのに、それすらできない。
そんな気持ちを受け入れて、前を向いて進んでいく強さや潔さを支える香り。
昔の私は、”本当に好きなことと向き合って苦しい思いをしたくない”といろいろなことから逃げていました。
自分の気持ちからも。
本当にたどり着きたいステージからも。
それでも、手放した方が楽だと分かっていても諦められない感情もあって、それはとてもつらいことなんだけれど、時とともに、何かにそれほどの想いを持てることって幸せなのかもしれないと、思うようになりました。
そして、それほどの想いがあるのだから、その気持ちに嘘をつかずとことん好きでいよう、それだけ本気になれる自分の気持ちを大切にしようとさえ思うのです。
苦しくても辛くても。
周りから何を言われても。
バカだと思われても。
本当に大切こと、もの、ひとへの気持ちを諦めない。
そんな感情を応援したくて、”凛と、燦と”は生まれました。
ゆるぎない愛をもって何かに向かっている人は”凛”としている。
ゆるぎない愛をもってなにかを貫き通している人は”燦”としている。
あなたは、凛と、燦と。澄みわたり輝いている。
時に打ちのめされそうになっても、また心を落ち着け、大切なものへの愛を紡いでゆく。
2018年3月 かおりと-kaorito- #0310 凛と燦と-rintosanto-