今は亡き大切な人のためにそっと漂わせる香り”送り香”

#0406送り香-okurikou-

かおりと-kaorito-は日本国内に自生・栽培している植物から抽出した精油や、古くから日本に根付いている香りを使い、メッセージ性のあるオリジナルブレンド精油を展開していきます。

構想順に番号をつけているのですが、今日は#0406送り香-okurikou-のご紹介。

数字4つのうち前2つが構想順を示し、後ろの2つが調香を回数を示しています。

”送り香”の主役は、古来からお線香にも使われてきた杉。

そこに死者を弔う香りとされ日本のお香にも調合されてきた没薬、仏様の手の意味を持つ仏手柑などを加え、すがすがしく優しい香りに仕上げました。

祖母の気持ちに寄り添って生まれた香り

 

”送り香”の構想は、私の祖母の言葉から始まりました。

「火を使うと危ないからおばあちゃん一人の時は、おじいさんにお線香もあげられないのよ。
今日は久しぶりにお線香の香りがしていて嬉しい。おばあちゃんの分のお線香にも火をつけて。今日はおじいさんも喜んでるね」

この言葉を聞いた時、”火を使わずに故人を想う気持ちを表現するする香りを作ろう”という想いが沸き起こり、”送り香”のブレンドをしました。

お線香の”香り”は、故人の食べ物と言われています。
特に四十九日までの間は上質の香りを絶やさずにいると、魂は極楽浄土に向かうとか。

四十九日を過ぎても、仏様にお供えしたものは甘みがなくなるとか、香りが弱くなるとか言われてますから、やっぱり仏様は香りを食べているんだと思います。

また、香りで身を清め故人を偲ぶとき、私たちは自分自身の心とも向き合っているのかもしれません。

そんな時、”送り香”の最初に香るすがすがしく優しい香りが心と体を清め、最後に残る、落ち着いた霍香の香りが心と体を調和へと導きます。

”送り香”は、忙しいさなか、精神活動ばかりに意識が向いてしまい自分の体の声が聞こえなくなってしまっている時、そのバランスを取り戻す手助けにもなるのです。

2018年3月 かおりと-kaorito- #0406 送り香-okurikou-

かおりとアート=キモチ

言葉×色×文字×香

今日はあるブランドが手掛ける新アイテムの打ち合わせへ。

なんとテーマは

”キモチを香りで伝える”

他がメインで香りで少し彩を添えるのだと思って打合せに向かったのですが、のっけからひっくり返りそうになりました。

でも、”かおりと”初のコラボアイテムが香りメインでウレシイ。
というか、まだ”かおりと”、準備中のはず…?!

今回は、デザイナーMさん、アーティストYさんとのコラボレーション企画。それぞれの感性が同じ方向を向くか、がアートなモノづくりをする時のキモ。

 

新アイテムのターゲットや詳細のコンセプトを確認。今回は”言葉×色×文字×香”のミックスコラボ。用意されたカラーサンプルから○○をイメージするものを選ぶという段になって…

全員が同じカラーを指さし!!

「こういう瞬間ってうれしいっすよね~」とMさん。私も、”あ、うまく進みそう”と直感で感じました。

色を選びつつも、香りのことにも話が波及し、例えばこんな香りとか…とご提案。
じゃあ、△△は?と、色選びをちょっと置いといて他のテーマの香り作りに発展。

それって、このアイテムにも応用できませんか?
これって、こんなパッケージになる?
どんどんアイディアが溢れます。

自分の専門性を極めればワクワクが加速する

香りのブレンドのことなら、薬理作用から、心への作用から、イメージや神話から、どんな角度からでもアプローチができるようになったので、何を質問されてもへっちゃら!
むしろ、ワクワクがどんどん大きくなっていく感じ。

今回は3つの言葉をテーマに香りを作りますが、一番簡単だと思っていた言葉で大苦戦。
私の中では難しいかもと思っていた言葉は三人でイメージを語り合いあっという間に完成。

いやでも、でもでもでも。

次回 の打ち合わせまでにブレンドサンプルを作るのですが、やっぱりこっちの方が…という私のプラスα提案をしちゃいそうです。

だって、香りは配合をちょっと変えて、すこし寝かせるとビックリするような素敵なものになったり、がっかりするようなありきたりなものになってしまったりするから。

ここから先は、精油の調香のプロとして、アロマセラピストとして、そして香りのアーティストとして、腕の見せどころ!

私は後ろの予定があったので打合せ半ばで退席したので、その後文字がどんな方向に進んでいるかも楽しみです。

かおりと、フライングの完全オリジナルの香り作り

完全オリジナルの香り作りやってます

とある企画がらみで香りのご相談を頂いたのが2月9日。

ちょっとわくわくする内容にテンションが上がりながら(こちらの企画も具体的に進んでますヨ)、まずはブランドのデザイナーさん個人のパーソナルな香り作り。

単体で好きな香りでもブレンドすると不要だったり、当初のイメージと違う香りが心地よかったり。

香りを通じて、この方の今の心のうちが見えたので、お伝えすると、「そうなんですよね〜すごいなぁ。わかっちゃんだ。」と。お気に入りのブレンドが見つかり、記念撮影を撮影。笑

香りの力は素晴らしい!

熟成させるとよりよい香りに…

そして一晩おいて…

室温15度位だと軽くフローラルな香りなのに、少し温めるとジャスミンの濃厚さと芯材から抽出される精油のオリエンタルな香りが極立ってくる。
香水がわりに使いたい、というリクエストにぴったりのブレンド。

一緒に精油を選びながら調香している時も予想してたけど、調合して、一晩寝かして、香りチェックして、ニンマリ。

精油のブレンドをするときは、0.01mg単位のスケールで測ります。お渡しはml単位なんだけどね。

さらに時間を経て、昨日、ボトルを空けたら…
全体がまとまって、なんとステキな香り!!

ドロッパーのついた遮光瓶に移し替え、あとはラベルを貼ってお渡し待ちです。

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100種類以上の精油からイメージや好みに合わせて、オンリーワンの香り、作ります。

  • 時間:約1時間
  • 金額:10,000円(税別)
  • 使用精油100種程度の中から5種類までブレンド可能
  • 3mlボトルのブレンド精油後日お渡し(2018年3月末までは5mlボトル)

その場で精油を選びます。
精油の配合比率や仕上がりはお任せいただく、個人様向けのお試しプランです。

お店やブランドの香り作りは、何度も試作を重ね、もっと時間をかけて行います。詳しくはお問合せ下さい。

問い合わせ:koyama@lahella.jp 06-7502-1730

 

”かおりと”でやること

スピード感のある展開!

かおりと-kaorito-を立ち上げる!と宣言してから1か月弱。

  • こうんなことできる?
  • 紹介したい人がいるよ。
  • それちゃんと商品化できるよ!

と精油や香りにまつわる相談やアドバイス、チャンレンジできそうな嬉しいご紹介をたくさん頂いています。

発信するって本当に大切。

ロゴやHPができる前に、かおりと-kaorito-のお仕事が進んでいくスピード感にワクワク。

でも、あれこれお話を頂く中でちゃんと取捨選択しないと、かおりと-kaorito-じゃなくなってしまう…という不安もあるのです。

だから、何をやりたくてかおりと-kaorito-を立ち上げたのか。大きく3つのラインを走らせる予定なのでちょっと整理して書いてみようと思います。

かおりと-kaorito-でやること

「自分の心・気持ち」を大切にして、人間らしい感情のある生活を取り戻す。

これが、かおりと-kaorito-のテーマです。

香りは記憶や感情と結びついています。そして、記憶は物・場所・人…いろんなものとつながっています。

”リア充” ”インスタ映え” ”イイネ”

そんな華やかな世界もいいのかもしれないけれど、大切なのは本当の心。忘れてしまいがちな「自分の心・気持ち」を大切にしないと、人は壊れてしまいます。それを、香りでサポートしたいなと。

自然界の香りはいろいろなことを教えてくれます。そして、言葉にできない想いを伝えるアイテムになったり、”自分”を表現する手段にもなります。

そして私たちの奥深くに眠る遺伝子は、古くから日本にあった香りに反応して五感を刺激してくれるのです。

ということで、3つのライン。

日本産の精油を使った香りの展開

※日本産の精油:日本古来の植物(江戸時代までに日本にあった植物)から抽出される精油および日本で栽培されている植物から抽出される精油

日本各地の生産者さんを訪ね、自分の目と鼻で選んだ植物から抽出される精油を使います。その植物単体の香りではなく、ブレンドしたものを中心に展開します。

ブレンドするとね、香りの可能性がもっともっと広がって、感情とリンクするんです。これはサロンでのブレンドや講座でも実証済。

薬理作用から、心理作用から、そして伝承されているその植物の役割から、いろいろな気持ち・感情にフィットする、メッセージのあるブレンド精油を展開します。

日本の精油にこだわるのは、私たちが日本人だから。遺伝子レベルで私たちと共に過ごしてきた香りの方が、心にフィットするから。

古くから日本にあった香りを取り入れた展開

日本人だから、と書いたけれど、実は日本人にとってなじみのあるお線香やお香の香りは日本の植物から採れるわけではありません。このラインでは、日本産の精油を主体に、日本らしいと感じる香りをプラスした展開をします。

例えば、ビャクダン。これは日本では採れないけれど、日本人にはなじみの深い香り。

例えば、サクラ。桜から精油は抽出できないけれど、サクラの葉と同じ成分を含む精油、あるんです。サクラの香りをかぐと、春だなって思いますよね。

オンリーワン!オリジナルの香りの提案

これはlahellaでもひっそりやっていたのだけど、3つの展開があります。

一つは、今その人に必要な香りをつくるパーソナルな展開。香水の代わりに。名刺や手紙に香りを添えて。自分が安らげる寝室用の香りに。その時必要だと思うものを、日本の精油、海外の精油問わずに100種類くらいの中から調香、調合します。
先日、Mさんとやったのはコレ。意外な香りが心地よかった!なんてことはよくある話。

二つ目は、他のブランドとのコラボ。お店独自の香り作り。これはイイ匂いもそうだけど、○○の目的に合う精油というメディカルな視点からのブレンドもお任せあれ。もともとそこが本職ですから♪
この方向は、すでに美容室やショップからご依頼があり、lahellaでやっていたのをかおりと-kaorito-に移行し、正式なサービスにします。

そして3つ目。あなたの”思い出”を香りにしませんか?
精油抽出する機械を買いました。小さい装置なので大量にではなく、少量を抽出する目的のもの。

例えば、家を建てる時に出る端材。これから精油を抽出する。解体する想いでのある家。家を支えてくれたヒノキから精油を抽出する。思い出のある庭の木。やむを得ず伐採する時に精油を作る。田舎にたわわに実る柑橘の実。精油にして、それを使ったパーソナルなブレンド精油をつくる。

精油は保存状態が良ければ抽出後、3年、4年、5年と香りを閉じ込めておくことができます。数年経って香りをかいだ時、当時の記憶がよみがえるのです。

ワクワクしませんか?

もちろん樹種やその材の状態に盛りますが、新しい形の想いでの残し方、やりたいです。

一番乗りの春!篠山のフキノトウで蕗味噌作り

昨日は兵庫県篠山市にある和精油メーカーさんへ取材訪問。

地産地消、里山の暮らしを大切にしているお二人が作る精油のお話はまた改めて。

篠山は実家からも程よい距離で、帰省した時には母と温泉に行くのですが、私の中では温泉と地域の野菜直売所はセット。笑

今回の篠山訪問も、取材の前に温泉で温まった後(だってこの日の篠山の朝の気温は-10度!)、季節の野菜の直売所へ。

野菜は少なかったのですが、春一番の山菜を発見!

フキノトウ。天ぷらにしようかと思い、アジシメジも一緒に買ったんだけど気が変わり、蕗味噌を作ることにしました。

フキノトウを細かく刻み、油で炒めたら、味噌とみりんを入れて練りながら加熱。

あっという間に出来上がり!

ちょっとほろ苦く、爽やかな蕗の香りが口の中に広がる蕗味噌。

ホカホカご飯に乗せるか、お酒のアテにするか…

寒い毎日ですが、春の気分を存分に味わいたいと思います。