神戸と指宿を結んだハーブ
社会人になってしばらく住んでいた新神戸。
駅の裏から少し行ったところに布引の滝という滝があります。この滝、割と有名でハイキングコースにもなっているんです。
生まれも育ちも兵庫県の私にとって、この場所は子供のころから何度も訪れている場所。そしていつのころからか、仕事やプライベートでしんどいことがあると、布引の滝へ行きマイナスイオンを一杯浴びてリセット!というのが定番になりました。
大阪に移り住んだ今も、高速を走って布引の滝に行くことさえあります。
※写真は1年前くらいに滝の前で。
今住んでいるところから少し行ったところにも滝、あるんですけどね。
この布引の滝を経由してハイキングコースを登るか、新神戸駅からロープウェイに乗ると行くことができるのが布引ハーブ園です。
布引ハーブ園は季節ごとにいろんなハーブが花を咲かせるだけでなく、演奏ができるホールがあります。ハーブも好きなので、学生のころから何度か足を運んでいたのですが、日本の植物に目覚めてからはちょっとご無沙汰…
さて。
開聞山麓香料園の宮崎泰さんと話をしている時に、「私、兵庫県出身なんです」
なんて話をしたら…
「懐かしいですね。神戸には6年通ったんですよ。布引ハーブ園の立ち上げにかかわっていたからね。」とビックリする発言が!
宮崎さんのことを知る前から、宮崎さんの関わった場所のハーブに癒されていたとは!!
ハーブ園のある所は、もとはゴルフ場だったそうです。
月日が経つにつれ、土壌が雨で流されるなどゴルフ場としての運用が難しくなり、売りに出た時に防災のために神戸市が購入。防災と観光を兼ね合わせた場所としてハーブ園にする計画が持ち上がり、神戸市市役所の方が、日本各地の専門家を調べた結果…宮崎さんに白羽の矢が立ったそうです。
「宮崎が一番まじめにやってそうとだから、と依頼があったんですよ。」と笑う宮崎さん(写真右)。
人間、まじめが一番です。
早速現地を見に行き、この地形では土留めの壁を作らないとだめだと判断。
布引ハーブ園が段々構造になっているのは、土が流れないための工夫だったんですね。
そして、段々に作った地形にあわせ、様々なハーブの植栽を開始。山の上のハーブ園の為、ケーブルカーを作る予定だったそうですが、それじゃ面白くない。「上からもハーブを見て楽しむハーブ園にしよう」、とロープウェイの提案をした宮崎さん。
あのロープウェイ、宮崎さんの案だったんですね!
宮崎さんは阪神淡路大震災の震災の直前まで、布引ハーブ園の仕事で神戸に行かれていました。なんと…震災で倒壊した市役所で1週間前に打合せをしておられたのだとか。
震災後、落ち着いてから呼ばれ再建の相談を受けた宮崎さん。相談が進むにつれ、神戸市は震災の復興に力を注がねばならず、ハーブ園の復興や運営は第3セクターに任せることが決定。そのタイミングで、宮崎さんの関わりも終わったそうです。
和精油めぐりをしたから出会えた!
日本産精油に魅せられて、鹿児島県指宿を訪問し、まさか地元のハーブ園の話になるとは…
ハーブや精油がつないでくれる縁は本当に不思議です。
それにね、私の住む豊中で生まれた手塚治虫さん。毎年夏休みに開聞山麓香料園にやってきて、そこに暮らす虫たちの絵を描いて過ごされたそうです。
ショップには手塚さんのイラストやサインが並んでいました。なんだか、勝手にいろいろなご縁を感じる開聞山麓香料園。
今年は春になったら、布引ハーブ園に行こう。
そして梅雨が明けたら、開聞山麓香料園に行こう。
何度も季節を変えていきたくなる場所がまた増えました。
ーーー
今回お邪魔した和精油メーカー
開聞山麓香料園
〒891-0602
鹿児島県指宿市開聞川尻6229
TEL:0993-32-3321
http://www.hoshogarden.com/
宮崎氏は2017年12月放送のラヘラジにゲスト出演してくださいました。