今は亡き大切な人のためにそっと漂わせる香り”送り香”

2018年5月31日かおりと

#0406送り香-okurikou-

かおりと-kaorito-は日本国内に自生・栽培している植物から抽出した精油や、古くから日本に根付いている香りを使い、メッセージ性のあるオリジナルブレンド精油を展開していきます。

構想順に番号をつけているのですが、今日は#0406送り香-okurikou-のご紹介。

数字4つのうち前2つが構想順を示し、後ろの2つが調香を回数を示しています。

”送り香”の主役は、古来からお線香にも使われてきた杉。

そこに死者を弔う香りとされ日本のお香にも調合されてきた没薬、仏様の手の意味を持つ仏手柑などを加え、すがすがしく優しい香りに仕上げました。

祖母の気持ちに寄り添って生まれた香り

 

”送り香”の構想は、私の祖母の言葉から始まりました。

「火を使うと危ないからおばあちゃん一人の時は、おじいさんにお線香もあげられないのよ。
今日は久しぶりにお線香の香りがしていて嬉しい。おばあちゃんの分のお線香にも火をつけて。今日はおじいさんも喜んでるね」

この言葉を聞いた時、”火を使わずに故人を想う気持ちを表現するする香りを作ろう”という想いが沸き起こり、”送り香”のブレンドをしました。

お線香の”香り”は、故人の食べ物と言われています。
特に四十九日までの間は上質の香りを絶やさずにいると、魂は極楽浄土に向かうとか。

四十九日を過ぎても、仏様にお供えしたものは甘みがなくなるとか、香りが弱くなるとか言われてますから、やっぱり仏様は香りを食べているんだと思います。

また、香りで身を清め故人を偲ぶとき、私たちは自分自身の心とも向き合っているのかもしれません。

そんな時、”送り香”の最初に香るすがすがしく優しい香りが心と体を清め、最後に残る、落ち着いた霍香の香りが心と体を調和へと導きます。

”送り香”は、忙しいさなか、精神活動ばかりに意識が向いてしまい自分の体の声が聞こえなくなってしまっている時、そのバランスを取り戻す手助けにもなるのです。

2018年3月 かおりと-kaorito- #0406 送り香-okurikou-

かおりと

Posted by Koyama Junko