森と香りとお酒の会@HASE65

6月18日に、神戸芸術工科大学の准教授 曽和先生とトークセッションをさせていただくことになりました。

山、里山、街を繋ぐ取り組みをしている素晴らしい団体(HASE65)があります。
その方たちが、日本の精油生産者を取材訪問している私の活動に共感してくださり、共に活動をすることになりました。

世界のお酒の樽が木材で作られていたのはなぜなのか。
樹木がもつ精油成分特徴と絡めてお話をさせていただきます。

曽和先生は、 情報デザイン、地域デザイン、コミュニケーションデザインを専門とされており、その延長線上で米を作り酒を作ってしまった方。

どんな話になるかは当日のお楽しみ。

私も楽しみ。

お酒好きな方、地域やコミュニティの作り方に触れたい方、アロマ好きな方、2,000円の参加費と、酒代を握りしめて、お越しください。

ぜーったい損しない内容です!

そして、このHASE65はオンラインサロンもスタートします。

私も全国の精油生産地を見てきたことを、ちょっと違った角度からコラムにしてお届けしています。

その他にも楽しい企画が盛りだくさんなので、オンラインサロンもよろしくお願いします♪

 

 

今、そしてこれからの話:エコロギ―四万十(高知県四万十)

エコロギ―四万十の今、そしてこれからの話

エコロギー四万十は、高知県や四万十川流域の植物を有効活用し、さらに品質の高い安全な精油作りを目指して進化し続けています。

柑橘系の精油の採油率と香りの質を向上させるためのマイクロ派を取り入れた蒸留装置。

いろいろな企業秘密のある中、この角度の撮影はOK!笑

低温減圧水蒸気蒸留で抽出したゆず精油と、マイクロ波を当てながら抽出した精油を比較すると、香りの差は一目瞭然!

もとい、一嗅瞭然!

蒸留機が4台、5台?!

エコロギ―四万十にはたくさんの蒸留機があります。

初号機は、近くの酒蔵から譲り受けたものだそう。

その後も、酒造の技術を生かし、また衛生面も考慮したオリジナルの蒸留機をどんどん投入!

こちらは、ひのきの精油を蒸留する装置。

他の生産者訪問では見たことのない四角い蒸留機。

香りに雑味がでるから、とヒノキの芯材だけを使って蒸留をしているのは何とも贅沢!
喜多製材所のヒノキ精油と同じようなクリアですっきりとした香りにうっとり。

20年近く精油の蒸留を手掛けておられるエコロギ―四万十。

いろいろな企業から視察や試験蒸留の依頼があるそうです。

今、蒸留依頼があるのは、日本ならではのあのハーブ!

ここに書くことはできませんが、HPのイラストの中にもちらっと文字が載っていますので、ワクワクしながらHPを開いてみてくださいね。

週に数日、いつ来るかわからないという現社長に、偶然お会いすることができました。

ご挨拶したら返ってきた言葉。

「あぁ、ラジオの取材ね。精油の生産者ばっかり行ってる変なラジオの人か。笑」

変な…

変なラジオ…

これでも案外、人気があるんです。笑

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見学・取材で訪問した日本産精油生産者

株式会社エコロギ―四万十
住所:〒786-0303 高知県高岡郡四万十町希ノ川57番地
電話番号 :0880-29-4025
HPはこちら

くやしいなぁ。もう聞けない想い:エコロギ―四万十(高知県四万十)

ずっと行きたかったエコロギ―四万十産を訪問

飛行機に乗って、レンタカーで2時間走って。

でも。会いたい人はそこにはいなかった。

独立して間もない頃から使っていたエコロギー四万十の様々な精油。

代表のブログやインタビュー記事を読み漁り、想いやコンセプトに共感した私は、勇気を出して卸販売のお願いをしたことを覚えています。

仕入れ量も少ない状態でしたが、精油のことをわかってくれている人だから、と代理店として認めてくださり、一時期はサロンで販売取り扱いもしていました。(かおりとを立ち上げたのを機に、販売をやめました)

ラジオの取材を始めた1年半前、すぐに連絡をしていたのだけど、工場のメンテナンスなどでタイミングが合わず、今の時期になったのです。

やっと叶った取材に胸を弾ませ、ちょっと高価な飛行機代も、2時間のドライブもワクワクの連続だったけれど…。

あと3年早く…エコロギ―四万十へ行くべきだった

昔からよく知っている会社だからと、訪問前にHPを読み込むこともなく、とりあえず印刷してバタバタと出発。

なんせ、訪問の3日前は東京でロバートティスランド氏のセミナーに参加、2日前と前日は神奈川で、ひのもとアロマインストラクター養成講座の開催で余裕が全くなかったんです。

東京から飛行機で高知入りし、竜馬空港から2時間ドライブ。

アポイントは代表ではなく工場長だったけれど、代表ともご挨拶くらいはできるかしら!と訪問したのです。

ところが…

私がお話を聞きたいと思っていた当時の代表は、2016年4月、59歳の若さでこの世を去らていたのです。

それすら知らなかった。

その2年前2014年12月でブログの更新が止まっているから、どうしてかなとは思っていたのだけど…

3年前の私は、まだラジオに出会ってなかったのだから、後悔するにもできないタイミング。

想いを受け継いで、新しい時代へ

取材中、何度も出てきた、「先代の社長がやってたことなので経緯ははっきりわからないのですが」のフレーズ。

口惜しさともどかしさの連続でしたが、誰が悪いわけではない。

もちろん、それでもエコロギー四万十はさらに品質の高い安全な精油作りを目指して進化し続けています。
※その取り組みは次回のブログで…

今の取り組みや放送できないココだけの話も聞けました。←収録を終えると、いろんな面白い話が飛び出すのはいつものこと。笑

でも、悔しいなぁ。

今は亡き、それを立ち上げた方の、熱い想いは直接聞くことができない。

何をどうあがいても会えない人。

1日でも早く、たくさんの生産者に会いに行かなければと、改めて思うのでした。

ところで、エコロギ―四万十の工場の敷地にはぐるりと桜の木が植えられていました。

創業当時、地域に住む方が、一本ずつ手作業で植えてくださったそう。

「毎年、みんなでお花見をするんですよ」と工場長が嬉しそうに教えてくれました。

地域のみんなに支えられ、愛され、そして地域の自然の恵みを愛し、大切にしているエコロギ―四万十。

お忙しい中、お時間を頂きありがとうございました!

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見学・取材で訪問した日本産精油生産者

株式会社エコロギ―四万十
住所:〒786-0303 高知県高岡郡四万十町希ノ川57番地
電話番号 :0880-29-4025
HPはこちら

天空の薔薇摘み採り蒸留体験1:アサオカローズ(長野県諏訪郡富士見町)

日本の薔薇のプロが手掛けるローズウォーター

雨の予報におびえながら当日を迎えた2918年6月11日。

アサオカローズとの出会いは、スクールの生徒であり友人であるMさんからのご紹介。メールだけのやりとりだった浅岡氏、HPを拝見すると”取締役ファーマー”なんておちゃめな肩書になっているので、同世代くらいの方かしらと思いながら電車に揺られること30分。

天空の薔薇と出会えるのは、長野県と山梨県との県境付近。最寄り駅の改札で私を出迎えてくださったのは、ナイスミドルな紳士でした。

温かくおおらかな雰囲気の浅岡氏。移動の車の中で早速、アサオカローズの歴史や浅岡さんご自身のお話をしてくださいます。摘み取り体験の拠点となるbara houseにはトイレが無いため、近くの道の駅に寄り道。

「女性に重たいドアを開けさせちゃダメですから…」と車のドアの開閉をしてくださった浅岡氏、アメリカの大学に留学されていたり、ニュージーランドで薔薇の生産をされていたり、海外生活も長かったそうで、レディファーストが板についているのかもしれません。

ダマスクローズの畑で薔薇を満喫

森の中のアウトレットの入り口を通り過ぎると田畑の広がる集落が現れます。そこからさらに細い道を上っていくと、左手に薔薇の畑が!!

これはアロマセラピストでなくても歓声を上げたくなる風景!

小雨の降る中でしたが「強くなったら車に避難しましょう」と薔薇畑へ。すると雨がどんどん小降りになり、空気もすぐにカラッとしてきました。この畑はちょうど標高1,000メートル。気圧が少し低いので水分の蒸発も早くすぐにカラッとするのだとか。

雨のため、辺り一面に香りが立ち込めるということはありませんでしたが、畑のなかへ入るとほわほわと薔薇の優しい香りに包まれます。

どんどん摘みましょう!と言ってくださいますが摘んでしまうのがもったいないほど美しく咲いている薔薇たち。花も葉もほとんど虫にくれず、本当に美しい佇まい。無農薬だなんて信じられない!!

「3年我慢すれば大丈夫。切り花として販売しない薔薇は無農薬で大丈夫なことがわかりました」と浅岡氏。きっと3年の間に様々な試行錯誤があったんだろうな。

浅岡氏のお話は、奥が深く、経験に裏付けされていて、時にユーモアたっぷりで面白い。5時間ほどの滞在でしたが、皆さんにお伝えしたいことが山ほどあります。

きっと今回の旅の記録は何話も続くことになりそうですが、まずは、浅岡氏の育てるイラン原産のダマスク系のバラ、ゴル・ムハマディ(もしかすると日本でゴル・ムハマディに出会えるのはアサオカローズだけかも?)の魅力を写真でお伝えしてみました。

好きなかごを選んで摘み取りさせて下さるアサオカローズでの摘み取り体験&蒸留体験。今回は取材ということで、複数の籠を畑にもっていって楽しませてくださいましたヨ。

花摘みっぽく腰に籠つけたい!という私の夢もかないました♪

薔薇の摘み取り体験のご案内

ゴル・ムハマディは原種でもなく交配種でもない、自然交配により誕生した薔薇だそう。

ゴル・ムハマディの摘み取り体験ができるのは、たった3週間。今年は、もう少し長いこと楽しんでもらえるかも、とのことなのでまだ間に合います!

≫アサオカローズFBページからメッセージで体験希望!とお送り下さい。

大阪は名古屋経由で4時間半。温泉を堪能し、ゆったりとした時間を過ごすことができる書家の長野、おすすめですヨ。

天空の薔薇摘み採り蒸留体験 7,800円
世界でひとつだけのご自分で摘み採った薔薇のローズウォーター作りをしていただけます。 お服装及び持ち物のお勧めを記載いたします。 帽子 サングラス 長袖 長パンツ スニーカー等(素足にサンダル、パンプスは不可) 手袋はキッチン用ゴム手袋又は 薄手のゴム手袋(こちらに用意があります) 軍手は使い道はあまりありません。(2018年FBページより)

浅岡氏のもとにこのゴル・ムハマディがやってきたのも偶然と必然を掛け合わせたようなストーリーがありました。

そしてローズウォーターを作ろう!と思われたのは別の品種バラの香りを残したいと思ったから。薔薇一筋の浅岡氏とローズの物語はまだまだ続きます。

 

浅岡氏は古山順子のラヘラジにも登場予定♪
2018年8月の放送予定です(放送日の詳細は確定次第お知らせします)

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見学でお邪魔した和精油(フローラルウォーター)メーカー
株式会社アサオカローズ
〒399-0211 長野県諏訪郡富士見町富士見6464番地1
生産農園:生産農園 〒399-0102 長野県諏訪郡富士見町落合鷹之巣3840
TEL : 0266-75-5882  / FAX : 0266-75-5892
会社HP:http://www.asaoka-rose.com/

精油の女王ローズに会いに長野へ。その前夜

日本産ローズウォーターに会いに行こう

梅雨だというのに台風急接近の2018年6月。大阪は梅雨入りしてても、長野はまだ大丈夫よね♪なんて楽観的に過ごしていたら、とんでもない嵐の予報が舞い込んできた…

天気予報の降水確率を何度も更新しながら新幹線と特急しなのを乗り継いでやってきたのは長野県。今回の和精油めぐり旅の行き先は、八ヶ岳南麓、標高1,000mに薔薇の農場です。

”しなの”の車窓からガラス越しにパチリ。長野県が近づくにつれて山が豊かになっていきます。雨、降ってないぞ!

それにしても、この雨の予報、6年くらい前の嫌な記憶がよみがえります。トルコに行ったとき、楽しみにしていたローズガーデン見学の日だけ雨が降り、見学ができなかったんです。

ツアーに参加されていた他の方はガイドさんの「雨で足元が悪いけどどうしますか?」の問いに「雨なら別に行かなくていいよね~」とどうでもいいモード。私は一人心の中で”薔薇の精油買いたかったのに…トルコ産の精油日本ではなかなか手に入らないのに…”と民主主義に泣いた悲しい過去があるんです。

待ち遠しい薔薇の蒸留体験

”天空の薔薇摘み採り蒸留体験”

こんな魅力的なキャッチフレーズで薔薇の蒸留体験を開催されている【アサオカローズ】さんを知ったのは、古山が講師を務めるラヘラアロマ&トリートメントスクールの生徒さんのご紹介でした。

日本各地の精油メーカーさんをめぐっている私に、「長野にローズウォーターを作っているところがありますよ」と教えて下さったのが、2018年の4月。

何気に連絡をしてみると、「6月が薔薇摘みのシーズンなのでぜひお越しください。平日ならゆっくりお話もできると思います。」と返信を頂き、和精油めぐり旅初の”ご紹介”の取材先が決まりました。

長野といえばローズ!じゃなくて…

薔薇の摘み取りは午前中の方が良いということで、今回は前日から長野入りし、目的地の少し手前、上諏訪湖畔の温泉宿に宿泊。

宿泊当日のスケジュールが読めず、何時につくかわからなかったので、夜ご飯はナシのプランにしていたのですが、思いがけず早く着くことができたので、ホテルのフロントで教えてもらった老舗のお蕎麦屋さんに行ってきました。

和精油めぐり旅の裏目的は美味しいご飯と温泉!笑

八洲そば本店の、卵切手打ちそばは昭和39年に両陛下にも献上されたそうで、迷わず天ざるをオーダー。お昼遅かったし食べきれないかも?と思ったけどなんのその。ぺろりと平らげてしまいました。

そしてこのお店、さらにすごいのがこれ!

樹齢500年の楡欅(ニレケヤキ)の根。直径4尺(約1.2m)、高さ9尺(2.7m)。飛騨高山から運ばれてきたそうです。

あまりにも巨大で一部のみお披露目。根の部分がこぶになったものが天井に埋まるように設定されている姿は圧巻でした。

さて。この後は厳選かけ流しの温泉に入って、明日の取材の最終準備です。

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